役に立つ宝石の豆知識 質屋 マルニシ質店

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第6回 ファンシーカラーと着色ダイアモンドについて

 ダイアモンドの中には非常にまれに、天然の奇麗な色のついたものが産出する場合があります。
これらはファンシーカラーダイアモンドと呼ばれ、希少な色のものは、他のグレードが同じ無色透明のものよりもかなり高価で取引されます。
 ファンシーカラーと認められるものは、天然で色が付いている場合に限られます。 人工的な処理で、着色したり、改変したものは、処理石とみなされ、他のグレードが同じ無色透明の石より価値が下に見られます。 また、鑑定書を作成する場合、カラーグレードは評価せず、備考部分に人工的に色を改変したことが明記されます。
 希少な天然の色は、ピンク等になります。
黄色はかなり奇麗な場合のみ、ファンシーカラーとなり、通常は無色透明より価値が下がります。
また、ブラウンはどんなに奇麗でも無色透明より価値が下に見られます。
ピンクはファンシーカラーの中では比較的多くみられますが、純粋なピンクの場合のみ非常に高価となり、ブラウンが混ざっていると、無色透明のものと同程度か、少し上にしか評価されません。黄色は窒素に起因します。 青はホウ素に起因します。
緑は、天然の放射線源がそばにあったときその影響を受けて起こります。 しかし天然の放射線源は弱いため原石の表面近くのみの変色しかおこらない場合が多く、カットによって色の付いた層が無くなってしまうことがしばしば起こります。
赤、ピンク、ブラウンは起因するものは不明ですが、構造の変則が原因ではないかと考えられています。
 また、最近ブラックダイアモンドもみかけるようになりましたが、これは元々工業用の研磨材料として使用されていたものですので、指輪やペンダントネックレス等の製品の状態ではじめて価値が出るのであって、裸石(ルース)の状態ではほとんど評価されません。


第5回 カットについて

 ダイアモンドの価値を決める要素の1つに、カット(Cut)= 全体的な形と仕上があります。
他の要素が、原石の時点で決まってしまっているのに対してカットは、人間の手でダイアモンドの真の価値を引き出すことができます。 カットによって原石の欠点を取り除くだけでなく、カットの角度と光の屈折率を活かしてダイアモンドの輝きを高める事が出来るのです。
 最も一般的なラウンドブリリアントカットは、長い研究の末、ダイアモンドを一番輝かせる形状として完成されたものです。
しかし、このカットはダイアモンドの原石の50%近く磨いてしまうので、このカットに適さない形状の原石の場合はファンシーカットと呼ばれる別の形状のものにカットされます。
 一般にカットの評価は、ラウンドブリリアントのみに適応されます。カットは原石からの重量歩留まりと研磨ダイアモンドの光学的効率の両方に影響します。
 EX(エクセレント)VG(ベリーグッド)G(グッド)F(フェア)P(プア)の5段階にランク付けされます。
それぞれのランクにテーブル径、全体の深さ、ガードル厚さ、対称性、研磨状態その他、細部の許容範囲が設定されており、
1項目でもその範囲から外れると1ランク下になります。
 ダイアモンドの場合、理想的なプロポーションにカットされたラウンドブリリアント1ctの石の直径は約6.5mmになります。しかし、プロポーションが悪ければ、1ctあっても直径が6.0mm位しか無い石(業界ではゴロタンと呼んでいます)もあれば、7.0mm近くある平べったい石も存在します。
 ファンシーカットにはエメラルド(長方形)、オーバル(楕円)、ハート、ペアー(涙型)などがあります。

ラウンドブリリアントの直径と重量の関係
直径
近似重量
直径
近似重量
8.2mm
2.00ct
6.2mm
0.85ct
7.8mm
1.75ct
5.9mm
0.75ct
7.4mm
1.50ct
5.2mm
0.50ct
7.0mm
1.25ct
4.4mm
0.33ct
6.5mm
1.00ct
3.8mm
0.20ct

第4回 クラリティーについて
 ダイアモンドの価値を決める要素の1つに、クラリティー(Clarity)= 透明度があります。
これはダイアモンド外部の傷(ブレミッシュ)、内部の傷(インクルージョン)の有無、傷の多さや位置、傷の色などを総合的に判断してランク付けします。

クラリティーグレードの定義

F1(フローレス):
 熟練した経験ある宝石鑑定士が10倍で拡大検査した場合でも、インクルージョンもブレミッシュも全く見えないものです。
このクラスの石は業者間取引のみで、一般市場には出てきません。最高の宝石店が、最高の顧客のみに提供する石です。
IF(インターナリーフローレス):
 10倍に拡大した場合、インクルージョンは全く見られず、僅かな
ブレミッシュのみ見られるものです。
 F1との差は軽度の再研磨で除去できる特徴があることです。非常に稀ですが、0.5ct以下の石のみ一般市場に出回ることはあります。

VVS1およびVVS2:
 熟練した宝石鑑定士でも10倍に拡大して見つけるのが困難な微小インクルージョンが含まれます。
VVS1では見るのが極端に困難で、パビリオン側(下部の尖った方向)からしか見えないか、軽度の再研磨で除去できるものです。
VVS2では見るのが非常に困難な微小インクルージョンが含まれます。

VS1およびVS2:
 訓練された宝石鑑定士が10倍に拡大した場合、見るのが困難なもの(VS1)からやや容易(VS2)なものまで軽度なインクルージョンが含まれます。

SI1およびSI2
 10倍に拡大すると容易(SI1)または非常に容易(SI2)に見える明瞭なインクルージョンが含まれます。  
SI2では、傷が肉眼でも見える場合もあります。

I1、I2、I3
 10倍に拡大すると顕著に見えるインクルージョンが含まれています。傷は肉眼でもだいたい見えます。
 I1:石の外観か耐久性に影響がある傷があります。
 I2:石の外観か耐久性に重大な影響がある傷があります。
 I3:石の外観と耐久性の双方に重大な影響がある傷があります。

SI1、SI2、 I1、I2、I3は非常に範囲が広く、例えば同じSI2でも
I1に近い SI2 と、SI1に近い SI2 とでは、価格が大きく違ってきます。


第3回 カラーについて

 ダイアモンドの価値を決める要素の1つに、カラー(Colour)=色があります。
 ダイアモンドは通常、無色透明というイメージがありますが、完全な無色透明のものは殆どありません。大多数のダイアモンドは、黄色もしくは茶色味を帯びています。そしてその色づきの度合いをカラーグレードで表します。
 日本では、GIA(アメリカ宝石学会)の定めたカラーグレードを基準にして、黄色味を帯びる度合いでランク付けしています。
 Dカラーを無色透明の最高位として、以下ZまでとZに近づくにつれて黄色味をおびていきます。Kランクあたりから訓練を積んでいない人にも色がついていることが感じられ、N〜RはVLY(ベリーライトイエロー)、S〜ZはLY(ライトイエロー)とも呼ばれています。上級のカラーとされるのはHカラー以上で、価値も高くなります。色の判別は非常に微妙なため、マスターストーンと呼ばれる色の基準となるダイアモンドと比較して、その色のグレードを決定します。

カラーグレードの定義

●D〜E:エクセブショナルホワイト
訓練を積んだ鑑定士でも無色と判断する。

●F〜G:レアホワイト
訓練を積んだ鑑定士でもほぼ無色と判断する。

●H:ホワイト
訓練を積んだ鑑定士にのみ、ごくわずかに色が感じられる。

●I〜J:スライトリーテンデッドホワイト
訓練を積んでいない人で、小さな石はほとんど色を感じられないが、大きな石ではわずかに色が感じられる。

●K〜L:テンデットホワイト
訓練を積んでいない人で、小さな石でもわずかに色が感じられる。

●M〜Z:テンデット(VLY,LYを含む)
訓練を積んでいない人でも黄色味がかかった感じがする。


第2回 キャラットについて

 ダイアモンドの価値を決める要素の1つに、キャラット(Carat)があります。
 よくキャラットとは大きさを表す単位だと誤解される場合がありますが、これは重量を表す単位です。これは宝石の種類によって比重が違うため、大きさで表すと種類 ごとにばらばらになってしまうのと、体積を正確に測定することが困難なため、重量で表したほうが、都合が良いからです。
 他の宝石の重量も、すべてキャラットで表します。
 1キャラット(ct)は0.200グラムに相当して、世界共通です。1キャラット=0.200gとなった由来は、かつて宝石の重さをそら豆 の数で数えたことによるとされています。
 キャラットは、精密な電子天秤を用いて1/1000ctまで測定します。国際習慣として 1/1000ct台を8捨9入して鑑定書に表示します。
 したがって、
0.768=0.76ct、0.769=0.77ct
0.998=0.99ct、0.999=1.00ct
と表示されます。
特に0.99ctと1.00ctでは価格が大きく変わる場合がありますので注意が必要です。ダイアモンドの場合、理想的なプロポーションにカットされた1ctのラウンドブリリアント石の直径は約6.5mmになります。0. 5ctなら、5.2mm、0.33ctなら4.4mmとなり、石の直径で、ある程度のキャラット数の見当をつけることができます。(ラウンドブリリアントカットに限ります)
 当然ながらダイアモンドのキャラット数が大きくなれば価値も上がりますが、大きいダイアモンドは非常に産出量が少ないためキャラット数が2倍、3倍となれば、価値は4倍、9倍というように(あくまで目安ですが)二乗に比例して上がってゆきます。
 ダイアモンドは、全て輸入品になるため、その価格は需要と供給の関係以外に、為替の影響を受けます。 つまり、1ドル=200円の
時と1ドル=100円の時とでは、値段が1/2になってしまいます。また、近年0.5ct以下の石が大量に輸入されているため、0. 3〜0.5ctのダイアモンドは価格が下がり、品質の良いものでも購入しやすい値段になってきています。


第1回 ダイアモンドの価値を決める4つのC

 皆さんはダイアモンドの価値を決める4つのCをご存知でしょうか?
ダイアモンドの価値基準は、

キャラット(Carat)= 重量
カラー(Colour)= 色
クラリティー(Clarity)= 透明度
カット(Cut)= 全体的な形と仕上

と4つの基準によって評価され、各項目の頭文字を取って4Cと呼んでいます。この他にも細かい基準がありますが、だいたいはこの4つで評価が決定します。

● キャラット
 1ct=0.200gになります。大きさではなく重量で表します。精密な電子天秤を用いて測定し、1/1000ctまで表示します。大きいほど価値が上がります。

● カラー
 石そのものが持っている色がどの程度無色に近いかを評価します。Dを最高位として以下Zまで表示します。Zに近づくにつれて、ダイアは黄色味をおびていきます。Kランクあたりから大抵の人に、黄色味がかかっているのが感じられ、N〜Rはベリーライトイエロー、S〜Zはライトイエローとも呼ばれます。 無色透明(Dカラー)なものほど、価値が上がります。

 このほかに非常にまれにファンシーカラーと呼ばれる、天然の奇麗な色の付いたダイアモンドがありますが、これは別の基準で評価します。 また放射線等で着色処理した、着色ダイアモンドも存在しますが、これは鑑定する場合、カラー評価はしません。

● クラリティー
 内部および外部の傷、不純内包物の大きさ、多さなどを総合的に評価します。 傷、内包物が無いほど価値が上がります。
F1(フローレス=最高位)、IF、VVS1、VVS2、VS1、VS2、SI1、SI2、I1、I2、I3 の11段階にランク付けされます。

● カット
 研磨したダイアモンドのプロポーション(全体の形)およびフィニッシュ(仕上の出来)の総合的な評価です。プロポーションはファセット(ダイアモンドを研磨した小さい平面)と石のその他の部分とのサイズと角度の関係の評価です。フィニッシュは研磨およびファセットの形や配置の詳細の評価です。カットは原石からの重量歩留まりと研磨ダイアモンドの光学的効率の両方に影響します。
 EX(エクセレント)、VG(ベリーグッド)、G(グッド)、F(フェア)、P(プア)の5段階にランク付けされます。それぞれのランクに細部の許容範囲が設定されており、1項目でもその範囲から外れると1ランク下になります。

 以上4つのCのランクにより、ダイアモンドの裸石の価格がおおよそ決まります。 以上が4Cの簡単な説明となります。
 次回より個々の項目について詳細に説明します。


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